揖保川カヌーツーリング (2004/5/23)

 
8.3km  5.9‰
 「今年のオレには瀬が足りない!」 この数週間そう心の中で叫び続けていたのであるが、この週は、降雨のあった日が多く、増水を見込んで、Iさんを誘ってこの川にやってきた。いくつか大きめの瀬があるということは聞いてはいたので、結構楽しめるであろう。
 山崎第二観測所での水位は-34cm。2週間前に比べ、30cmほど水位が上がっている。
 初挑戦の川であったが、他にも3組以上のパドラーがいて、その方から瀬や堰の情報を仕入れた。
 ちなみに、右の川地図にある瀬は、ツーリング当日の水量での話であり、平常時はどうなのか分からないのだ。

 漕ぎはじめは11:15。
 スタートして最初の中州を過ぎたあと、直線的な瀬があるが、途中一箇所キーパーホールがあった。キーパーホールとは、艇に勢いがないとスターンを喰われ、その場で捕まってしまうというという瀬を指すらしい。見た目にキーパーっぽいのが現れたら、臆すことなく艇を加速させるのが重要なんだな、これは。
 与位の洞門横の瀬。左カーブしながらのぼちぼち大きな瀬で、ここはロデオパドラーが遊ぶスポットになっている。自信がなければ瀬になっていないインコースを通れば問題ない。
 国道をくぐった先に落差のある瀬。ここでは、飛沫が頭にまで掛かった。久しく忘れていた大きな波である。これを求めて今日は揖保川に来たのだ。たまにはこういう大きな波も精神衛生上必要である。
 瀬の中で若干右に倒されそうになり、ローブレイスをいれた。

 一つ目の堰は、左岸側のコンクリートを歩いてポーテージ。左岸側にある魚道を下れるとの事であったが、私にとってはとんでもない話である。

 二つ目の堰は、橋をくぐって瀬を越えたあとで現れる。コンクリートを均一に横たえただけのもので、50cmの落差が4段くらいある。段の間隔が長いので、一段毎に突入箇所を選ぶことができる。私は艇を下りずに下った。もしライニングダウンを選ぶなら、左岸側から。

 この先に大きな中州があるが、左岸側は最後に落差があり、右岸側は最後に岩絡みの瀬がある、と教えられていて、協議の結果右岸を選択して下った。右岸コースの最後にある瀬は結構な迫力で、右岸側から要下見(写真)。

 中州寄り、つまり左岸側(上の写真でいえば奥側)からが下りやすいように思えたので、そちらからアプローチすべく上流を向いてフェリーグライドで漕いでいくと・・・水流が強く、後ろ向きのまま瀬に突っ込んでいきそうになったので、観念して川の中央あたりで向きを変え、この瀬に突入した。
 私の勇姿を写真に収めてもらったけど、えらく後傾してますなぁ。前後の重心移動なんて余り考えたことなかったけど、波を登っていくときには重心は前にした方がいいのかな・・・
 続いてIさんが下るときに、「レスキューのサポートと写真撮影どっちをして欲しい?」と聞いたら、「レスキュー」との返答であったので、その準備をするべく再びスプレーカバーを付けようとしていた。すると、Iさんが早くも下ってきた。うわ、レスキューに間に合わん。写真撮ろ。あわわ、Iさんが沈した。はよスプレー付けな。ややや。ロールで起きあがってきた。それじゃぁ写真写真・・・というわけで、結局どちらも間に合わず (^^ゞ
 ツーリング同行者がロールで起きあがるのを見たのは、記憶を辿ればもうずいぶん前のことで、おそらく3年振り。すごいすごい。

 最後の堰は、左岸からポーテージ。中央に魚道があるけど、魚道を下るのは好きじゃない。

 最後の橋をくぐると、岩が点在するようになり、ここでスポットプレイ楽しむパドラーがいるようなエリアになる。この途中で右岸に寄せ、14:15にゴール。左岸側にも車が入れるので、そちらでもゴールは可能だ。

 久しぶりに波を全身で受けるようなツーリングとなった。3日後から鮎の友釣りが解禁となるので、晩秋までココを漕ぐことができなくなるが、片道一時間半という手頃な距離でこれだけ楽しめるなら、また遊びに来ることになるだろう。
 待ってろよ、揖保川。


 スタート地点から北へ15kmほどの一宮温泉まほろばの湯に行った。内湯・露天ともに浴槽がひとつずつしかなく、サウナもないし、循環式。まだできて2年の施設なので、キレイなのはいいけど、不満も多い。600円という料金設定はどうなんでしょう・・・

【補足】
 2007/5/20にも漕いできました。水量は-0.75mで、上記より40cmも低いものの、それほど苦労せず漕ぎ下ることができました。
 ただ、Iさんが沈した大きな瀬のルート取りが違ってしまっていて、今度は私が沈脱。思い描いていたコースに入りきることができませんでした。前回のパノラマ写真と見比べると、全然違いますよねぇ。
 ロールに失敗して水中の岩で頬骨を打ち、脱して艇を流してしまい、追いかけて・・・
 この瀬に到達するまでは爽快なツーリングだったのに、沈脱の後は老け込みました (^^;)
 「ロール成功率100%のつもり」ではまだ足りませんね。150%を目指しての修練が必要です。

(おわり)