かこがわ | 兵庫県西脇市〜社町 | |
流域内人口密度 | 474人/平方キロ | |
リアルタイム水位 | 板波 | |
駐車場 | 寺内 河原にいくらでも駐車できたはず 闘龍橋 橋の下に10台程度 闘竜灘 観光用駐車場に 大門堰 いくらでも駐車できたはず |
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トイレ | 闘竜灘にあり | |
買い出し | R175ではなく、市街地を走れば何かある | |
温泉 | 滝野温泉ぽかぽ(600円) 混雑するけどいいところ 夢園温泉(1000円) 30tの一枚岩をくりぬいた露天風呂。閑散。 |
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寺内〜闘龍橋 8.2km 2.3‰ 闘龍灘下〜大門堰 6.6km 0.8‰ |
ひとこと | 人口密度に比例して、水質は期待できない。のんびり向け。 |
この川は、どのツーリングガイドにも載っていない。カヌーツーリングしたという話も聞いたことがない。とにかく私の家から一番近い川だから、ということで漕いでみたのだ。加古川に限らず、兵庫の川にはやたらと堰が多く、距離のあるコースがとれないのだ。区間は、滝野町〜社町の5kmで、下見は先週のうちに済ませてあった。このときには、思っていたよりも透明度があって、1mくらい下まで見えたのだが、当日は、前の日に小雨が降り続いたためか、いくぶん泥色に濁り、透明度は50cmくらいとなっていた。
まず、スタート地点に行き、カヌーとカヌー用品を下ろし、草むらに隠す。そして、ゴール地点に向かい、車をそこに放置して、ママチャリでスタート地点に引き返した。途中、河原に黄色い花が満開であったり、今時珍しい麦畑があったりして、なかなか面白かった。スタート地点に着くと、片隅の立て看板に自転車を固定し、防犯対策。
ポンチョを使って着替えてから、スタート。闘龍灘の直下からである。この闘龍灘は、鮎の解禁日が5月1日で、日本一解禁が早いことで知られている。この日の闘竜灘では、5名くらいの太公望が竿をおろしていた。
水の流れは、かなりゆったりとしている。無風であったのが、救いといえば救い。向かい風なら、漕ぐ気はしないだろう。今日使った艇は、L-1というポリ艇の、底部をちょっと加工したもの。私は密かに「L-1改」と呼んでいる。ポリ艇らしからぬ回転性の悪さの反面、直進性とスピードがあるので、この川には適しているのだ。
1本目の橋をくぐって、150m下に、岩盤を削った、水路状の瀬がある。この川には、むかし、水運に使うために、このように岩を削ったところが、何カ所かあるのだ。闘竜灘にも、このような水路ができていて、こちらの方は、結構危なっかしい状態になっている。で、目の前にある瀬は、写真の通りで、下流側から見たものである。斜めに50cm落ち込んでていて、その先の水路の幅は2mで、かなり狭い。落ち込みで横を向くことがなければ大丈夫なはず、と考えて、クリア。
このあとは、両側に木々が生い茂った風景へと変わる。鳥のさえずりが聞こえ、のんびりとした雰囲気で、水面を揺らすのは、自分一人だけ。加古川にも、こんな気持ちいいところがあるんだ、という気にさせてくれた。ただし、やっぱり流れはない (T_T)
少しの間、アクセル全開で漕いでみた。「あ〜、しんど。」と一息つくと、川岸から”チャプチャプ”と音がした。それが、自分が作った波が、岸に到着した音だということを理解するまで、少し時間が掛かった。面白くなり、しばらく、ストップ・アンド・ゴーを繰り返して遊んだ。
中国自動車道を過ぎると、ほぼ中間点だ。この先の静かなところで昼食を摂ろうと思ったが、それまでとは違い、護岸されていたり、ルアー釣りをしている人がいたりで、あまりいいところがなかった。その先のざら瀬を、この日唯一のライニングダウンしたあと、右岸に狭い河原を発見し、そこにいたアオサギを追い出して(というより、逃げた)、昼食とした。川に目をやると、先ほどのざら瀬をコサギが獲物を求めて(?)忍び足でヒョコンヒョコン歩いている。やっぱり川は心が安らぐのだ。
この先も、相変わらず、漕がなければ進まない。5分漕がずに休んでいると、その間に進んだのは約5m。つまり、時速60mということになる。実は、この加古川は、日本一低い分水嶺をもっていて、そこの標高は95.5m。この川に落ちた落ち葉は大変である。河口まで何日掛かるのだろうか。
このような流れのないところでは、カヌーを真っ直ぐに漕ぐことができず、右へ左へ、くるくる回ってしまった。カヌーを始めた頃から、技術的な進歩がないようで、少々落ち込んだ。
昼食休憩から40分で、大門堰手前の左岸がゴール地点。右岸は7mくらいの切り立った崖になっており、まずまずの雰囲気。
全体を通して、釣り人は10人くらい。川幅があって避けることができるし、瀬の中に糸を垂らしている人もいなかった。瀬は、写真で紹介したものが最大。他に数カ所、胸に水がはねる程度の波があった。
今度加古川を下ることがあれば、もっと上流部を下ってみたいものだ。
というわけで、前回のコースよりも上流の西脇市で漕いだ。
前年の秋に下見したときには、黒田庄町〜滝野町までツーリング可能、と判断したのだが、この日は向かい風が強く、瀞場では苦労しそうであったので、距離を短縮して、西脇〜滝野を漕ぐことにした。闘竜灘のすぐ上流の橋の左岸に、回送用の折り畳み自転車を置いておき、スタート地点に車で向かった。いつも通りポンチョで着替え、スタート。
今日はネットオークションで入手したパドルを初めて使ってみた。去年の夏以来のカヌーということもあってか、パドルが重い。そのうえこのパドルは、しなりも少なく、漕ぐのに疲れる。でも3000円という値段なら仕方ないか、とあきらめることにした。
スタート後300mで最初の瀬。50cmの落ち込みが川幅一杯に広がっていて、どこから攻めようかと思案した。この程度の落ち込みなら、艇が横を向かない限り沈することはないと思うのだが、とにかく8か月ぶりのツーリングで、少々不安もあったのだ。かといって、瀬のない区間を下るのでは、物足りない。このさじ加減が難しいのだ・・・ そこで、沈せずそこそこ波を浴びそうなところを選んで、無事成功。そのすぐ下流の橋をくぐれば、左手には、日本へそ公園。ここは、日本に8箇所くらい存在する「へそ」の自治体が集まり、『第一回へそサミット』が行われた、由緒正しきへそなのだ。
この正しいへそを過ぎれば、今度は小さな落ち込みだ。30cmが2段になっていて、流れも速い。ここは8か月振りだし・・・と自分に言い訳して、回避。この落ち込みの下で再乗艇するも、30m下流に、また落ち込み。左の写真は、それを下流側から見たところである。いちばん流れの強いところを通れば大丈夫そうであったので、そこを通過。
このあとは、しばらくゆったりとした流れが続く。まだスタートしてから1kmくらいであるが、早くも尻が痛くなってきた。カヌーをサボっていたツケが早くも回ってきたようだ。それに、天気予報では午後から南風が強くなる、と言っていたし、急速にツーリングを続ける意欲が萎えてきた。ここはイッチョ休憩でもして、気持ちを立て直そうと思った。
右岸に狭い河原を見つけ、そこで休憩とした。いつも通りインスタントラーメンを作ろうとすると、なんてこった主役のラーメンを車に忘れてきたことに気づいたのだ。せっかく「南アルプスの天然水」とバーナーを持ってきたのに・・・ それ以外に持ってきた2個のコンビニおにぎりを食べて、空腹をしのいだ。
再出発しようと艇を持ち上げると、結構な量の水が入っていた。もしやと思って艇の底を見てみると、案の定改造した部分に亀裂が入っていた。ここからジワジワ水が入り続けていたようだ。ガムテープで応急処置をしようにも、艇を乾かすのが面倒なので、そのまま出発。
・・・休憩をとったものの、やっぱり尻が痛い。ここはスタートから3km地点。ゴール予定地まで残り6km。向かい風も、スタート時よりも、明らかに強くなっている。「今日の体調では、とてもゴールまでは行けないよ。途中断念するなら、早く断念した方が、戻るのが楽だよ。川の水も汚くて、楽しくないでしょ。」と、もう一人の自分が耳元で囁いている。結局私は、この囁きに負けたのだ。上陸し、着替え、艇を草むらに隠して、シャツ・ジーパン・ネオプレーンのパドリングシューズ、という出で立ちで、スタート地点に向けて、トボトボと歩き始めたのだった。
この日は、日置川のキャンプツーリングに誘われていたが、遠征する金がなくて諦めた。そこへ丁度Iさんから誘いがあり、車で1時間足らずの川にやってきた、というわけである。
前回途中で断念したところをスタート地点に設定した。今日はIさんとふたりでのツーリングである。
未明に25mmの雨が降り、20cm増水している。川は相当な濁りで、透明度は5cm程度しかなかった。
二つ目の堰堤
国道175号線をくぐって500mで最初の堰堤。これは落差は30cmくらいで、中州寄りに行くと堰が崩れているのか、普通のザラ瀬のようになっている。
橋をひとつくぐり、赤いJRの鉄橋の手前に、もうひとつ堰がある。丁度、杉原川が合流する辺りで、こちらの落差は80cm。右岸寄りにある中州からポーテージしたが、下見をしてからであれば、堰の左右両端から、ポリ艇で漕ぎ下ることも可能だと思う。
JRの赤い鉄橋の下にブロックが入っていた。通常水位なら、少し注意した方がいいかもしれない。
今日の区間での人工トラップはここまで。
この次のコンクリート橋のたもとに若干落差があり、堰になっているのかと思ったが、シュートになっているだけで、そのまま通過した。この先に見える瀬は、岩が絡んでいる。波の大きさも胸くらいまであり、予想以上の波にちょっと嬉しくなった。川幅があるので、好みに合わせて好きなラインを選べるが、通常水位で はそうはいかない。参考までに、普段の状態の写真を掲載しておく(左の写真)。
平常水位の日に撮影。底を擦りそう。
右岸から小さな支流が入ってきた。雰囲気が良かったので、ちょいと遡ってみた。流れが見た目以上にきつく、150mくらいで体力が尽きた。
本流に戻って、あとは瀞場。幸いにも増水で流れがあることと追い風とで、苦痛はなかった。
Iさんはどうやら「下見したガール」で、時々現れる小さな瀬を見つけるたびにIさんは下見をしたがる。ま、GIRLというには少々歳をとりすぎている感があるが、ここは目をつぶろう。
ゴールの闘龍橋までの6kmは、所要時間90分であった。
回送と片付けを終えたあと、闘龍灘を見学。ここはカヌースラローム競技の国体予選会場でもある。
(おわり)