かんばやしがわ | 京都府綾部市 | |
流域内人口密度 | 160人/平方キロ (由良川水系) | |
リアルタイム水量 | 綾部 ツーリング当日は0.84m | |
駐車場 | START 5台 GOAL 数台 |
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トイレ | なし | |
買い出し | 綾部市街で | |
温泉 | 綾部温泉(500円) 本文下部参照 福知山温泉(700円) |
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ひとこと | 距離は短いけど満足 | 佃町〜十倉向町 3.6km 2.8‰ |
この川はなかなか適当な漕行区間が決まらず、いままでに4回もの下見を重ね、今回ようやくツーリングにこぎつけることができた。
この区間以外ではレベルが高すぎたりやたら堰に遭遇したりで苦労を強いられる川である。
稼働中の水位計が上林川にはなく、由良川本流の水位をアテにしなければならないので、正確な水位が掴めないのも難点。
スタートポイントには消防用のスロープがあり、そこを艇を担いでおりることになる。水は笹濁り。4日前に4mmの降雨があったが、その影響ではなくて、田んぼに水を入れ始めたのが原因で、そこから田んぼの土が流れ込んでいるのだ。田植えシーズンに入る前には澄んだ水が流れていたので、その点は残念である。
最初の右カーブを過ぎると、正面の土手に八重桜が8本くらい花を咲かせており、これを過ぎると、少しのあいだ岩が点在する箇所があった。それほどの流速も落差もないので、危険ではない。
地図中の「堰?」には、天然の岩を組み合わせて50cmの落差が造られている。ポーテージするなら右岸寄りの浅くなっているところから。右岸側は下流へやや張り出しているので、そこへ徐々に近づき、堰を横から観察し、通りやすそうなところを見つけてから、そこをカヌーに乗ったまま通過した。存在しないはずの堰らしきものが現れたので大いに焦ったが、事なきを得て胸をなで下ろす。
ここは車からは下見ができないので、下る前に徒歩で偵察をしておいた方がいいと思う。右岸道路から歩いて休耕田(?)のあぜ道を下りていけば、写真のアングルで俯瞰することが可能である。水量次第ではポーテージも困難になるはず。もしここをクリアする自信がなかったら、この川はやめた方がいい。
そこから1km弱行った辺りの左岸の崖の上に、手作りの家らしきものがある。ウッドデッキにいたここの住人に、ちょっと休憩したらどうかと声を掛けられた。左岸に積まれた岩の上にあがっていくと、その方も下りてこられて、しばし歓談。
ここでのカヌーの単独行は初めて見かけるらしい。この方は舞鶴で骨董屋をやっており、ここは別荘みたいなもので、7年を掛けてすべて自分で造ったという。数年前の台風でもともとの斜面が崩れたので、いまはそこの植樹を手掛けているらしく、次に来たときにはもっと樹が増えていることだろう。
その台風の前には、ここにもたくさんの蛍が舞っていたという。蛍といえばもっと小さな川に住むものだと思っていたので、それを聞いてみると、樹木の陰で夏にも陽が差さないところにコケが育っており、そこへ卵を産み付けているとのこと。植樹した樹が育って、コケも育って、蛍も戻ってきたらステキだよねぇ。
んで、ゴール。このゴール地は堰のバックウォーターに差し掛かっているため、足下が泥濘質で、ちょっと気持ち悪い。一本前の橋であがるにしても、そっちは車を置けそうにないので、ここはやむを得ない。
区間中に30cmくらいの落ち込みは4カ所くらいあり、水量が少ないときには倒れ込んだ竹が邪魔になるであろう箇所も同じくらいあった。
川沿いには民家が点在するが、昔ながらの造りの家が多く、イヤな感じではない。むしろのどかな雰囲気を高めてくれたように思う。カワセミは一羽見かけたが、何故か汚かった
(^^;) ヌートリアも一匹。
ここは距離が短いけど、漕げるだけの水量とそこそこ瀬があって、風景も良く、いい川であった。これぞゲレンデ発掘の醍醐味ですな。
【おまけ】
京阪神への帰途とは逆方向へ15分走ることになるが、綾部温泉は結構良かった。脱衣ロッカーが巨大で、洗体場の設計にも小技が効いており、露天風呂からの眺望もよかった。泉質もすべすべ。
さらに7分逆方向になるが、光明寺二王門(国宝)もよかった。といっても二王門自体の話ではなくて、その参道で、生まれて初めてキツツキがコンコンやってる姿を見ることができたから。ここから車で山を下りていく途中で、ヤマセミも見かけた。車からヤマセミを識別できたのも初めて。
ん〜、いいところだ。
(おわり)