美作吉野川カヌーツーリング 02/10/5

みまさかよしのがわ 岡山県作東町〜美作町
流域内人口密度 139人/平方キロ (吉井川水系)  
リアルタイム水位 湯郷 ツーリング当日の水量は0.41m
駐車場 START 美作江見駅の下流左岸の農道脇に数台。
GOAL 林野にある高校のあたりの対岸に自転車を停めたような気がする。駐車可能かは忘れた。
トイレ ゴール手前の右岸に神社があり、ここにあったように思う。
買い出し R179沿いにコンビニがあったかも。
温泉 湯郷鷺温泉館(600円) サラサラ系の湯。清潔な人気の施設。
ひとこと 水量がなく堰も多いので、お勧めできない。

 年に数回、津山へ抜ける国道179号線を通るのだが、いつも気になっていたこの道路沿いの川が、吉野川である。今回初めて漕いだ。
 国土地理院の地形図にも「吉野川」とあるが、吉野川と言えば、カヌーの世界では徳島県の川を指す。岡山の吉野川は、カヌーで下った記録が残っていないようなので、私が名付け親になることにした(断言!)。岡山の吉野川は、「美作吉野川」なのだ。

 さて、この週の前半にそこそこ雨が降って漕げるくらいの水量になっていると期待して行ったが、雨量が不十分だったようで、水量不足に苦しむことになった。

 前に下見したのは、もっと上流の大原町近辺。川が細いわりに水量があって、大きな波もあるが、ポーテージの困難な堰があって、ツーリングは難しい。湯郷温泉以降は、川幅も広がり、水深がなさすぎるし、堰堤工事で水が濁っていた。
 結局漕いだのは江見〜林野。8.2kmの間に、堰は2個。

 美作江見駅の下流左岸の農道脇に車を置き、出艇準備をしていると、自転車で釣り人がやってきた。ジャコを釣るという。「川の中にキラキラしとるんがおるじゃろ。あれじゃそうじゃ。」
 コマセを入れるカゴが仕掛けに付いているので、それに似せた針で釣るのであろう。

 釣り師の下流からスタート。水量は全くない。この辺りでは、川の対岸まで渡るのに、膝を濡らすことなく行けそうだ。出発してわずか50mで早速のライニングダウン。先が思いやられる。
 1km先に落差20cmの堰。地形図にはないが、落差が小さいから許す。国道179号線をくぐった先に落差50cmの堰。これも地形図にはない。漕いで下るには、堰の下に水量が少ないので、ポーテージ。
 そしてすぐに次の堰のバックウォーターに入る。ただ、景色はいい。
 今度の堰は1.5m。また地形図にない堰である。ちくしょー、いい加減にしやがれ。これもポーテージ。

 またまたすぐに次の堰のバックウォーター。一体どないなっとんねん、この川は。
 ここのバックウォーターは、雰囲気がちょっと異なっていた。普通落ち葉は川岸に集まっていたりするものだが、ここでは落ち葉が点在していたのだ(写真左)。流れが全くなく、無風状態だと、このようになるのだろうか?珍しい風景であった。
 このバックウォーターを作っている堰の手前には、万水川をかつて埋め尽くしていた、蛍光掛かった黄緑色の水草が生えていたので、少し嬉しくなった。梅花藻かな?
 堰では左岸側から水が流れ落ちている。コンクリートの切れ目から流れ出て、1m落ち込む。落ちたその下に隠れ岩、という状態。ここも無理せず、右からポーテージした。

 この堰下200mは、流路が5mしかなく、乏しい水が集まって、水深ができ、普通のツーリングのような感覚で下れた。スプレーカバーが必要な瀬もある。
 この川の水量では、この程度の川幅が適当であると感じた。

 左に曲がると、また川幅が広がり、水量不足との闘い。
 この川の瀬と言えば、岩が点在していて、水量の多そうなところを見極め、バックフェリーで進路を変更し、その狙い通りのルートを辿ったとしても岩に引っかかり、手で押し出したり暴れたりして、それでもダメならライニング・・・ というようなところがほとんど。暴れすぎで、尾てい骨の辺りが痛くなった。

 高校を過ぎた辺りでゴール。
 堰は4個もあったし、水量はないわで、散々なツーリングであった。

 この川の救いは、湯郷温泉が近いことである。ゴールポイントから、わずか2km。ここの鷺温泉館に立ち寄った。残念ながらこの日の男湯(静の湯)は洞窟風呂等が改装中で、露天エリアは狭かったのだが、それを温泉の入り口で堂々と告知し、料金割引もあったので、逆に印象はアップした。湯は、スベスベと言うよりもサラサラ系。通常は600円。
 この温泉には、またきっと立ち寄ることになるだろう。

(おわり)