小本川カヌーツーリング (2003/5/21)

おもとがわ 岩手県岩泉町
駐車場 小本駅前の河原 駐車できたと思うが、水深がないかも。
START 発電所下流左岸側 袋小路の道路脇に数台。
道の駅 乙茂地区にあり、駐車可。
GOAL 自転車は置けるが、駐車は不可能。堰下ならば駐車可。
トイレ 道の駅
買い出し 岩泉市街
道の駅
温泉 小本温泉 黄金八大龍王の湯(600円)
ひとこと あまり手が入っておらず、自然を満喫できるいい川。
海まででも一日で漕げるらしい。

岩泉〜三田市  11.0km  4.0‰

 今回はいよいよ東北地方の川への初挑戦である。
 『日本の川地図101(小学館)』では、小本駅正面の橋からスタートになっているが、その近辺では全然水量がなかった。岩泉発電所の放水よりも下でないと、水位が低い。
 発電所下の左岸側にスタート適地を見つけ、準備をしていると、地元のおじいさん登場。水質はいい方らしいが、水量は少な目とのことであったが、言葉の半分は訛りのために聞き取れず、スムーズな会話は困難であった。遠方までやってきたという感慨がある。

 さて、スタート直後の瀬(左写真)は、要注意。中央の岩の左へ回り込みたくなるが、小さな岩が2つ突き出ており、ここに張り付く可能性が高い。岩の右へ、コーナーのインコースを行くのが吉なのだ。
 最初の5kmくらいは小さな落ち込みや2級までの瀬が続く。『101』には、「鼠入川合流点上流にある石灰岩の大岩壁を、きみは見る余裕があるか。」と、写真にコメントが入っていたが、私にはその余裕はなかった。

 ゆるい右カーブで、左岸から枝が突きだしているストレーナーがあった。ちょっとした瀬の入り口になっており、流れは枝の下に集中している。その枝は「へ」もしくは「Ω」のような形をしていて、うまくいけば真ん中を通過できそうだし、ちょっとズレれば沈、という塩梅なのだ(写真なし)。
 私は水深がなさそうだったけど、枝の下は通らずに、枝の先端右側をかすめて通過することにした。瀬に入り、右へ右へ漕いでいったが、枝の下へぐいぐい引きずられる。仕方なしに途中から枝の下をくぐる作戦に変更した。しかし、そんな急な方針変更を受け付けてもらえるはずもなく、枝の先の方に私は突っ込んでいったのだ。左肘で枝を受け止め、右へ倒される。沈だ。今年はまだロール練習もしていないのに、いきなり本番を迎えてしまった。艇内の腰のフィッティングが取れており、膝が抜けそうであったが、それに気をつけながら、「こんな感じだっけ?」というロールの動作をしたら、艇が起きあがった。やったぜ、べいべー。
 ツーリング中に沈するのは、おそらく3年振り。ロールが上手くいったとはいえ、かなり口惜しかった。
 この沈の瞬間から「ストレーナー大嫌い協会」が発足し、私が会長に就任したのだ。会員は私以外に一人で、まだまだ会員募集中。入会資格は、日頃から「ストレーナーってやだよなー」と口にすることである。

 さて、この先の橋をくぐると、正面に岩が迫る。ここからは川が折り畳まれたようになっている「魔のZクランク」である。全然「魔」でもないのだが、格好いいから、そう呼んでみる。 ←おいおい
 このZクランクではさほど人工物が目に付かず、気分のいいところであった。ヤマセミもカワセミも見かけた。

 クランクを抜けて最初の橋の辺りで、なんとカモメを発見。海まではまだ直線距離で10kmもあるので、我が目を疑ったけど、間違いなくカモメであった。こんなこともあるんだねぇ。

 道の駅を越える。この道の駅はどんぐりを食材として使っているのが売りで、私はどんぐりラーメンを、ツーリング後に食したのだ。麺に黒い粒々があったが、どんぐり風味というのは正直よく分からなかった。

 ゴールは三田市のあたりの窮屈な河原にした。
 ここの700m下には、車を置ける広い河原があるのだが、この直前には堰がある。この堰は左岸からのポーテージが必要で、藪漕ぎを強いられるのだ。

 ツーリング後の回送中に見た道路の気温表示計は16℃。沈もしたし、少し寒い。昨夜は8℃まで下がったので、私の住む兵庫と比べれば、季節が確実に1か月遅れている。パドリングウェアの選択時は気をつけたほうがいいかも。

 あと、自転車回送以外の人には関係ないけど、下岩泉地区の辺りに700mの地獄の登り坂が待ちかまえている。傾斜は7%くらいか。自転車通行可の歩道が併設されているが、登りでここを一気に走れる人はいないんじゃない?
 リバーツーリングには登りがなくて、本当によかったと思った。

(おわり)