おおいがわ | 静岡県本川根町〜中川根町 |
流域内人口密度 | 70人/平方キロ (大井川水系) |
リアルタイム水量 | 神座 ←ダムを挟んだ観測所なので、参考程度に。 |
駐車場 | 千頭駅前の河川敷 いくらでも。 駿河徳山駅南の河原 いくらでも。 至る所に広い河原があるので、その他の地点でも川へのアプローチは楽と思われる。 |
トイレ | 千頭駅の道の駅 駿河徳山駅のすぐ南にも道の駅ができているらしい |
買い出し | 千頭駅前 |
温泉 | 川根温泉ふれあいの湯 |
ひとこと | 両岸に広い河原があり、いにしえの姿を彷彿させるが、現在の大井川の水量は乏しい。 鮎釣り師は西隣の気田川へ行くのか、この川では比較的少ない。 |
今回の区間は塩郷ダムの上流、千頭(せんず)〜駿河徳山である。5月の下旬に、同区間を下りに来たのだが、このときはとんでもない濁流であり、すごすごと逃げ帰っているので、そのリターンマッチである。天気が下り坂とのことであり、昼前にはところにより降雨があるとのことであった。そこで、ファイト一発・9時スタート。千頭駅前の河原に車を置き、そこからの出発だ。
千頭〜駿河徳山〜下泉 18.6km 4.7‰ |
最近のお気に入り、グモテックスジュニア(インフレータブルカヌー)に大きなボストンバッグを畳んで積み込み、撤収時には艇・ライフジャケット・ウェットスーツ等一式をいれたこのバッグと、2分割パドルだけを持って電車に乗り込む作戦だ。使用した防水袋が、サイズ的に艇の中、後部に納まりきらず、通常よりもシートが前にずれ、そのぶん足許が窮屈なツーリングとなった。実際に漕ぎだしてみると、シートが前にあるために、艇の先端がいつもより低く、波を越えるときの内部への水の進入が多いようだ。頻繁に水をポンプで汲み出さなければならない。苦労して水を汲み出すうちに、つま先で艇の先端を持ち上げながら瀬を下る方法を思いついた。柔らかい艇ならではの芸当である。
全体に流れは速く、穏やかなところもあるものの、完全な瀞場はない。水の色は、グリーン系で、かなり白濁しており、パドリングの際に、ブレードの先端が見えなくなる。透明度は30cmくらいであろうか。水温は16度と低い。この川の水は、きれいなときは本当にきれいで、深いブルーとなる。私は大井川のその時の水の色が、どこの川よりも好きなのだ。この川の色を、建設省の役人に見せてやりたい。
艇のデッキを洗うくらいの小さな瀬が適度に現れる。岩に流れがぶち当たる箇所もあるが、漕ぎ抜けるのは気田川よりも易しい。それに、大井川では、殆どの箇所で、こういった所の内側に中州が出来ており、どちらかというと本流は中州の内側であるようだ。ここを通れば、岩が目前に迫ってくることもなく、リバーツーリング初体験者でも安心できそうである。岩場には、至る所に満開のオレンジ色のサツキの群落があり、それはもう見事なものである。もっとも、これを間近で見たければ、中州の外側を通る必要がある。
三盃のあたりで、本流上に鉄骨が引っかかっているが、発見が遅れなければ問題ない。ただこの日は、引っかかるようなザラ瀬がなかったので、数十センチ増水していたようであるが、この鉄骨が水面下に沈むような水位になると、危険かもしれない。その他に見かけた障害物といえば、橋脚であるが、全く危険はない。古い橋脚跡も撤去されているようだ。釣り師は1名のみ。ルアー釣りをしていた。発電所が途中2カ所にあるが、川に向かって放水口から水が直接吐き出されているわけでもなく、大きな波が立ったりという危険はない。
さきだいら駅とあおべ駅の間にある鉄橋をくぐるときに、通過していった電車が警笛を鳴らした。私に向けての挨拶かと思いきや、ここでは毎回鳴らしているようだ
(^^ゞ
駿河徳山駅近くの宗徳橋に着いたのが10時50分(休憩20分)。さらに2駅下流の下泉まで行きたかったが、雲行きが怪しくなり、風も出てきたので、ここで撤収することにした。
パッキングを済ませて、駅に歩いて行くと、駅員さんは居眠り中。この駅から乗るのは私一人という、のどかなところであった。
(おわり)