たかみがわ | 奈良県東吉野村〜吉野町 |
流域内人口密度 | 394人/平方キロ (紀の川水系) |
リアルタイム水量 | 高見 (0.5mくらい欲しい) |
駐車場 | START 公衆トイレに4台 GOAL 公衆トイレに3台 |
トイレ | STARTの公衆トイレ 丹生川上神社 GOALの公衆トイレ |
買い出し | この付近では無理? |
温泉 | 津風呂湖温泉(900円) やはた温泉(500円) |
ひとこと | 水量は通年少なそう。 増水時の濁りはそれほどでもないが、難易度は相当あがるはず。 |
木津川〜小栗栖 7.1km 9.3‰ |
高見川は奈良吉野川の支流である。
水量は少ないが、2日前に20mmの降雨があったので、幾分の増水を見込んでのツーリングであった。
が、過去数回下見した中では、今回が一番水位が低いようであった。ま、水質がいいので、許すとしますか。
今回は松井さん・Iさんとゴンの3人。
START・GOALは、ともに数台の車を停められる公衆トイレ。スタート地点は「木津川(こつがわ)」であるが、これは単なる地名で、川の名前は高見川だ。
ここから神社までの0.6kmは渓谷部で、幅の狭い落ち込みが数カ所ある。スタートして100mの小さな2段の落ち込みで、いきなりIさんが沈脱。艇のバウが川底に刺さっての沈らしい。Iさんは瀞場でロール練習をし、自信を回復してツーリング再開。それでも不安なところではポーテージしていた。
丹生川上神社付近で日裏川・四郷川が合流し、水量が増えるが、川幅も広がるため、水深の浅さに苦労するのは同じ。
川中に大きな岩が多く、コンクリート片も多く転がっている。瀬の音がするけど、目の前の大岩が邪魔で瀬が見えない、というのも多い。また、水面下で岩盤のようになっているものもあり、そこでは特に、水面の変化から水深を予測することが難しく、何度か座礁した。
それでも川は9‰の傾斜のお陰で、ぐいぐい下っていく。私が今までに下った川では、もっとも傾斜の大きな川なのだ。
川からバスの停留所の名前「堂の瀬」が目に入った。でも、回送時に道路から見た限りでは、それほど険しい瀬がなかったので、あまり気には掛けなかった。岩と隠れ岩が点在する瀬を進んでいくと、前方に大きな落ち込みが見えた。右岸に寄りながら後方の二人に「下見!」と叫んだが、松井さんは流れに乗っていて止まれず、隠れ岩で反転させられ、後ろ向きでそこを落ちていった。沈することなく着水したので、ここまで2沈の松井さんが大丈夫なら、オレも大丈夫、という妙な確信のもと、中央を突き進む。予備知識のない落ち込みを見下ろした瞬間は、「うひょー」という感じ。流れが一箇所に集まってきての、落差1m・斜度45°くらいの落ち込みであった。おそらくこれがバス停にあった「堂の瀬」であろう。
Iさんも無事に下りてきて、ここで4度目の休憩。
Iさんはこの瀬を、北山川の上滝という瀬に似ていると言っていたが、言われてみればそれをスケールダウンしたようにも感じた。
Iさんの艇・セッションを借りてみた。落ち込みに突っ込んで行こうと思ったら、艇の安定性のなさに驚愕。バウ・スターンともに大きくえぐれた艇で、なんてことのない流れにも喰われ、すぐにバランスを崩す。この手の艇には、私は乗れないことが判明した。自分のスタビーで落ち込みに入ろうとしたが、やっぱりこわくて中止。無理はいけないのだ。
2002年9月21日に下見したときの写真 |
ゴール手前500m。大岩が正面にあり、本流は右。瀬の入り口にも岩が多く、ルート取りに苦労した。その200m下にも全く同じ形状の瀬があり、こちらも隠れ岩に邪魔された。
さいごにシュートになった瀬を抜けておわり。
高見川はポリ艇オンリーのゲレンデで、できればクリーク艇を勧める。
始めの方で釣り師を2名見かけたが、いずれも親切であった。ただし、頻繁に目にする服を着たカカシを釣り師と見間違えやすく、毎回ドキリとさせられる。
瀬と隠れ岩の連続で、岩に引っかかってジタバタすることが多かったので、精神的にも腰にも疲労が溜まっている。
このあと、ゴールから11km登ったやはた温泉(500円)に行ってみた。相当な山奥に位置するが、結構混雑することがあるらしい。風呂は内風呂の浴槽ひとつだけという質素なところであったが、その他の設備がなかなかで、印象は悪くなかった。
写真協力:松井さん
【補足】
水量0.3mくらいのときに、でくさん・松井さんと下ったときのでくさんの感想は、「初めてで先頭を行くと面白い川だね」ということであった。そこそこ腕があるものにとってはドキドキを体感できる面白い川であると思う。