たまがわ | 秋田県角館町 |
流域内人口密度 | 74人/平方キロ (雄物川水系) |
リアルタイム水量 | 広久内 |
駐車場 | START 玉川頭首工下流左岸の河原に15台程度 GOAL 長野大橋上流右岸の林道脇に数台 |
トイレ | なし |
買い出し | 角館市街 ゴール付近に道の駅があったはず |
温泉 | 角館温泉 花葉館(400円) |
ひとこと | 途中の堰は危険だが、のんびり派にはすごくいい川だと思う。 みちのくの小京都といわれる角館市街の散策もいとをかし。 |
玉川頭首工〜長野大橋 12.1km 3.1‰ |
いよいよ東北遠征最後の地・玉川だ。この川は、ゴマヒゲアザラシのタマちゃんが現れたことでも知られている(ウソ)。
スタートは神代駅近くの玉川頭首工下から。
JR鉄橋手前にある右岸の大威徳山までは、2級程度の瀬が適度な間隔で並んでいる。
水は青く澄んでいて、今までに見たことがない色合いだ。なんでも酸性の度合いが強いために、魚の生態にも影響が出ることがあるとか・・・ そのせいなのか、玉川には野鳥が少ないようだ。普段は頻繁に目にするセキレイでさえ、ほとんど見かけなかった。
スタート直後の橋を過ぎてからは、風景が素晴らしかった。平地だけど、人が入って来づらいようで、ゴミもなく、のどかな景色の中で、だけども瀬はある、といったところだ。
大威徳山の手前で川が左へ直角に曲がっているが、ここが区間最大の瀬かな。瀬の出口に岩が絡んでいるので、早めにインに寄れば問題ない。この山のあたりに低い堰があるらしいが、どれがそうなのか、全く気が付かなかった。
JR鉄橋下の堰はちょっと危険である。中州があって、その右岸側はテトラを組んだ2段の堰で、両方とも2m幅の通れる箇所がある。そこを外すと張り付き、ということになりそうだ。国道をくぐったらすぐに右岸に寄り、2段ともポーテージが賢明であろう。
ちなみに左岸側は、テトラの1mの落ち込みになっており、もっと危ない。
艇をおりたついでに、ここで昼食とした。
コンクリートの護岸の上に座ると・・・ うわっ。ダニだらけ。赤い体長1mmくらいのタカラダニだ。調べてみたら、新緑の頃に全国的に、大量に発生し、花粉等を食べていて、ヒトに噛みつくことはまずない。発見例は何故かすべてメスのみ、というものであった。気持ちは悪いが、あまり害はなさそうだ。
艇に乗ったまま食事をし、艇を登ってくるダニは叩き落とした。
不快なので、さっさと再出発。
この直後から、玉川でしか見ることができない光景を目にすることになる。樹木まで育った本格派(?)の中州が、大小30以上複雑に配置されていて、その間を流されていくのだ。水深のないところもあるので、ルートの先の先まで推測する必要があり、かなり面白い。
ジャングルの中を下っていくと、中州はこんな感じかな、と思った。なぜ中州がジャングルなのかは説明できないけど、そう感じたものは仕方がない。
ここを見渡せる橋や展望台がないので、角館市民でさえこのようなことになっていることを知らないのではないだろうか?
と、ちょっと優越感に浸る。 25,000分の1地形図では合流の後に大きな中州が5つくらいポツポツと配置されているが、そんな程度ではないのだ。
その中州が途切れたときには、すでにいつの間にか桧木内川(ひのきないがわ)が合流していた。気が付かなかった・・・ ここからはもう危険個所はない。
水質は若干悪化し、色合いも茶色系へと変わった。
ちなみに桧木内川には、玉川との合流地点までの2kmにわたって桜を植えてあるらしく、その時期の桧木内川ツーリングも楽しそうだ。この辺りでの満開日はGWあたりになるらしいので、非常に魅力的な遠征プランである。
ルアー釣りをしていた人がいた。ヤマメやニジマスが釣れるらしい。
青い長野大橋が見え、その手前でゴール。
ダニは時期的なもので仕方がないとして、風景・水質・瀬の難易度等、結構気に入った。もし私が秋田近県に住んでいれば、毎年下ることになるだろう。
いい川だ。
なのに、他のパドラーに会うことはなかった。まだ冬眠中なのか?
(おわり)